今季の川崎Fを凝縮したような90分を披露し、三度目のJ1制覇を成し遂げた。遅攻と見せかけて一気に裏を取った先制点、息の合ったセットプレーから奪った2点目、三笘の突破力で勝負を決めた3点目、素早く崩し切った4点目、途中出場選手のフレッシュさを生かして押し込んだ5点目。守備でも、激しいプレスで相手を制圧して完封し、今季の川崎Fの「公式」を遺憾なく発揮した。3年前、37歳での初優勝に泣き崩れたバンディエラも、これで安心してスパイクを脱げるだろう。頼もしい後輩たちに囲まれながら、力強くシャーレを掲げた。