類いまれなスピードを持った21歳の神童は、2016-17シーズンにリーグアン優勝とチャンピオンズリーグ(CL)4強進出で話題をさらったモナコでブレーク。一気にスターダムを駆け上がり、17-18シーズンはパリ・サンジェルマン(PSG)へと移籍した。
エムバペの名声を確固たるものにしたのが、18年のワールドカップ(W杯)ロシア大会。フランス代表の背番号10を託されると、チーム最多タイの4ゴールをマークしてベストヤングプレーヤー賞を獲得。持ち前の快足だけでなく、それを生かすための緩急のつけ方や、若さに似合わぬシュートシーンでの落ち着きぶりも光り、存分に個性を発揮して優勝に貢献した。
PSGでの背番号を「29」から「7」に変更して臨んだ18-19シーズンも、W杯の勢いそのままに異次元のスピードを見せつけて、次々とゴールを決めていく。33ゴール7アシストという文句なしの数字を残して、PSGをリーグ・アン連覇へと導いた。2位に11点もの差をつけて自身初のリーグ得点王を獲得し、さらにリーグ年間MVPにも輝いた。
19-20シーズンは、新型コロナウイルス感染拡大の影響でシーズンが短縮される中18ゴール、20-21シーズンも27ゴールをあげて3年連続得点王に輝いた。
22歳にして名実ともにPSGとフランス代表のエースストライカーとなったエムバペ。今年はメッシとセルヒオ・ラモスというスターがPSGに加入し、悲願のCL制覇を目指す。